第六部『ストーンオーシャン』について
第五部『黄金の風』から10年後の2011年のアメリカ・フロリダ州が舞台の第六部。第三部『スターダストクルセイダース』の主人公である空条 承太郎の娘である空条徐倫は無実の罪を着せられ15年の刑期を宣告される。収監された州立グリーン・ドルフィン・ストリート重警備刑務所は危険な犯罪者や厳重な警備で知られるだけでなく、スタンド使いが何人も集まる場所でもあった。
“この世には死ぬより恐ろしい事があって、それがこの刑務所で起こっているのは確実なんだ”
徐倫の前に現れた謎の少年からのメッセージに、身に次々と起こる不可解な出来事。面会に訪れた父・空条承太郎から語られた恐るべき真実、そしてDIOという名前…。100年以上に及ぶジョースター家とDIOの因縁に終止符を打つ、最後の戦いが始まる!!
というのが簡単なあらすじです。巻数は第64巻 – 第80巻と計16巻と第三部(第12巻 – 第28巻)と同サイズ。『ジョジョの奇妙な冒険』初めての女性主人公であり、この作品が『ジョジョの奇妙な冒険』のこれまでの根幹を成していたジョースター血統の物語としては最終章になります。
今回は『ストーンオーシャン』に登場する全31体のキャラクター/スタンドを解説していきます。と言え、1体づつでは無く一覧で知りたい!という人はコチラからご確認下さい!
スタンドの能力チャートについて
スタンド能力の能力チャートについては、漫画『ジョジョの奇妙な冒険』第5部・黄金の風連載時に登場した単行本の章と章の間に記載されているスタンドの強さの1つの基準になります。
以下の様に、破壊力から成長性の6カテゴリをA~Eのランクで分類されていますが、スタンドの持つ独自の能力などで強さは変動しますし、同じ破壊力Aでも天と地ほどの差がある場合もあるので、あくまで参考値ですが本体/スタンド能力の紹介と合わせてご確認ください!
第六部『ストーンオーシャン』:味方キャラクター
空条 徐倫/ストーン・フリー
スタンド名 | ストーン・フリー | ||||
本体 | 空条徐倫 | ||||
タイプ | 近距離パワー型 | ||||
破壊力 | A | スピード | B | 射程 | E |
持続力 | A | 精密機動性 | C | 成長性 | A |
『ジョジョの奇妙な冒険 Part6 ストーンオーシャン』の主人公。『ジョジョの奇妙な冒険 Part3 スターダストクルセイダース』の主人公である空条承太郎の娘。元恋人ロメオに轢き逃げ及び死体遺棄の濡れ衣を着せられグリーン・ドルフィン・ストリート刑務所(G.D.st刑務所)に収監される。刑期は殺人、死体遺棄、窃盗で合計15年(後に脱走未遂で5年追加)。囚人番号:FE40536。19歳。身長174cm。体重57kg。
職業は海洋冒険家だが、その裏でスタンド関係の事件や調査等に当たっており多忙な父 承太郎とは幼少期からすれ違いが多く、父親との関係は非常に劣悪な状態だった。自分が収監されたのが父親を呼び出すための罠だった事。自分のせいで父の記憶が盗まれ植物人間状態になった事。そして父の真意を知った事から、態度が次第に軟化し始める。父とは疎遠であったが「やれやれだわ」が口癖だったり、ラッシュ時の叫び声が「オラオラ」だったり何かと共通点が多い。
収監された罪についてはでっち上げの冤罪だが、バイクを盗むなど品行方正とは言えない。性格は明るく、父親譲りの冷静な判断力を持ち合わせており、父親の事件を切っ掛けに、その記憶を取り戻すためにプッチ神父と対決することになっていくのだが、仲間を惹きつけ物語の進行に合わせ成長をしていく。
スタンド能力については後天的にアクセサリーとして加工された矢により目覚め、その能力は本体及びスタンドの体を糸状にして操ること。単に物を引っ張ったり絡め取る以外にも、網のようにして防御にも使える上、傷口を縫い合わせたり、糸電話の要領で遠くの会話を聞きとる事も出来るなど活用範囲が非常に広い汎用的な能力になっている。
スタンド名「ストーン・フリー」は、「この石の海(=G.D.st刑務所)から自由になる」という意味を込め彼女自身が名付けている。
スタンドを糸状にしている場合には、本体の体を糸状に解いている状態であり、糸である以上耐久性も低くなる。そのため、あまりに多くほつれさせる事は遠距離への攻撃を可能にする反面、命の危機も発生するハイリスクな状態ともいえる。
当初は本体及びスタンドのみを糸にしていたが、物語の進行に合わせてスタンド能力も成長し、他者や触れた者を糸状に出来る様に能力が増強された。
人型のビジョンでは、破壊力A/スピードBと近距離パワー型のスタンドとして十分な能力を持っており、ラッシュ(あくまでも糸を固めた状態なので途中に遮蔽物があっても割れて攻撃可能)を食らわせる事もできる。人型の時は高い破壊力を持ち、糸状の時は遠距離での戦闘が可能な、バランスの取れたスタンド能力と言える。
エルメェス・コステロ/キッス
スタンド名 | キッス | ||||
本体 | エルメェス・コステロ | ||||
タイプ | 複合型(スタンド:近距離パワー型/シール:距離∞) | ||||
破壊力 | A | スピード | A | 射程 | A |
持続力 | A | 精密機動性 | C | 成長性 | A |
拘置所で徐倫と会話して意気投合し、徐倫と共に行動する女性受刑者。刑期は武装強盗で合計8年(再犯)。囚人番号:FE40533。23歳。
情に厚く、明るい性格だがやると決めた事にはやり切る覚悟を持っている。武装強盗の罪で収監されているが、その目的は同じ刑務所にいる姉のグロリアを殺害したスポーツ・マックスに復讐するためであった。スポーツ・マックスが1人で歩いているところを襲撃し姉の仇を討った後も、徐倫らと共にプッチ神父の野望を止める為に立ち上がり、敵スタンド使いと交戦を繰り返す。
スタンド:キッズの能力は本体の掌から出現するシールを張り付けた物を二つに増やす事が出来る納涼であり、シールが剥がれれば元の一つに戻るがその際破壊が起き、その破壊を利用しての攻撃を繰り出す。
元に戻る際に破壊は確実に発生はするが、効果の及ぶ範囲はエルメェスの意志で自由に選択でき自分自身の体の一部でも複製する事が可能。更に同時に何個も複製する事が可能で汎用性が高い。また、シールを剥がして元に戻る事象は、物理的な干渉や他のスタンドの影響を受けることはなく持続性も非常に高い。
スタンド本体自体も破壊力にスピード、射程距離、持続力と、どのステータスもハイクラスであり、ステータスだけでは『ジョジョの奇妙な冒険』に出てくるスタンドの中でもスター・プラチナにも匹敵する最強格のスタンド。
エンポリオ・アルニーニョ/バーニング・ダウン・ザ・ハウス
スタンド名 | バーニング・ダウン・ザ・ハウス | ||||
本体 | エンポリオ | ||||
タイプ | 実体型 | ||||
破壊力 | なし | スピード | なし | 射程 | なし |
持続力 | なし | 精密機動性 | なし | 成長性 | なし |
彼自身は囚人では無くG.D.st刑務所内で獄中出産で生まれた少年。野球のユニフォームとスパイクを着用している。度々徐倫や仲間たちに助言を与える。自称11歳。
母親がスタンド使いであったらしく、母親のスタンド能力による「秘密の部屋」にて誰にも知られることなく育てられきた。母親をプッチ神父により殺されるが、彼自身も母親と同様のスタンド能力を持っていたため、母の死後も「秘密の部屋」に隠れ住むことが出来た。
生まれてからずっと刑務所内の「音楽室(秘密の部屋)」(すでに焼失しているが、彼のスタンド能力で「幽霊」として存在しており、居住が可能)で生活しており、外界に関しては幼少期から読んだ本での知識のみ。とはいえ子供ながらも博識であり、スタンド能力についても精通している。
母親の事もあり、プッチ神父の存在を危惧しており、徐倫と承太郎の刑務所内での面会を警告する為に登場して以降、仲間であるウェザー・リポートとナルシソ・アナスイを徐倫らに対面させるなど、サポート役として随所で活躍する。
スタンド:バーニング・ダウン・ザ・ハウスは先の通り、物体の幽霊を操ることができるスタンドであり、ヴィジョンを持たないスタンド能力であり、スタンド自体に攻撃能力は無い。
作中ではピアノやパソコン等の幽霊が登場しており、いずれも本体のエンポリオによって使用可能。ただしあくまでも「幽霊」であり、拳銃の幽霊は発砲しても着弾することは無く、またチョコレートやジュースの幽霊は味はしても空腹は満たせないなど、現実世界に影響を与える事は出来ない。その反面、壊れたり飲食して消費してもいつの間にか修復されており現実世界からの影響も受けない能力になっている。なお、「幽霊」となった物体は、ポケットに入れて持ち運ぶことが出来る。
エンポリオ・アルニーニョ/ウェザー・リポート
ホワイトスネイクによって作られたスタンド:ウェザー・リポートのDISCを取り込んで発動した、エンポリオ・アルニーニョのウェザー・リポート。能力自体は本家と概ね同じだが、天候を操る能力を利用した純粋酸素の拾集が可能であり部屋内の純粋酸素を大量に集めこむ事で敵を純酸素中毒に陥れる事が可能である。
フー・ファイターズ(F・F)
スタンド名 | フー・ファイターズ | ||||
本体 | フー・ファイターズ | ||||
タイプ | 実体型 | ||||
破壊力 | B | スピード | A | 射程 | C |
持続力 | A | 精密機動性 | C | 成長性 | B |
プッチ神父にスタンドのDISCを与えられた事で知性を持ち生まれたミュータント。本来の姿は黒く小さなプランクトンだが、殺した生物を取り込むことにより成長、人型のスタンドとなる。通称「F・F」
刑務所の敷地内にある湿地帯に保存してあるディスクを守る為、そこに近づいた看守や囚人たちを殺す任務を与えられていたが徐倫に敗北し、自分の正体を知りながら止めを刺さなかった徐倫に完全敗北を認め、仲間に下る。
仲間となってからは、女囚エートロ(誘拐で刑期:7年)の死体を使い活動するが自身の知識やエートロの記憶でしか知らないことが多いため、一般常識に欠け奇妙な行動をとることもある。
能力はプランクトンを弾丸のように指から飛ばしたり、傷口をプランクトンで塞いで治癒に促進するなど攻撃だけでなく応急処置にも使用可能な能力である一方、プランクトンである為、水分を人以上に必要とし、能力を使いすぎ水が無いと干上がってしまう。また熱湯や電流に非常に弱いという弱点を持っている。
ウェザー・リポート/ウェザー・リポート
スタンド名 | ウェザー・リポート | ||||
本体 | ウェザー・リポート(ウェス・ブルーマリン) | ||||
タイプ | 複合型 | ||||
破壊力 | A | スピード | B | 射程 | C |
持続力 | A | 精密機動性 | E | 成長性 | A |
記憶を亡くしたスタンド使いの青年。殺人未遂により収監されており刑期は6年。囚人番号:MA152403
エンポリオの秘密の部屋に滞在し、自らの記憶がホワイトスネイクに抜き取られたと考えており、記憶を取り戻すためホワイトスネイクを追う徐倫に協力する。
その正体はプッチ神父の双子の弟であり、生まれた病院で死んだ赤ん坊とすり替えられ、ウェル・ブルーマリンとして育てられていた。出生の秘密を知らずに育ったため、当人同士も気付かぬ間に実の妹であるペルラ・プッチと交際していた。
登場時は寡黙だが、優しく頼りになる性格をしていたが、記憶を取り戻した後は凶暴な性格へと変貌する。
徐倫たちと違い、生まれつきのスタンド使いであり、スタンド名は「ウェザー・リポート」。その名の通り天候を操る能力を持ち地上で起こりうる範囲でなら、カエルを降らすなど異常気象的などんな天候も操作可能。
記憶を取り戻した際は、隠された能力である潜在能力「ヘビー・ウェザー」が覚醒し、彼の怒りによりオゾン層に干渉してサブリミナル効果「悪魔の虹」を引き起こす。彼自身も制御できない強力な能力であり、「悪魔の虹」に触れた者、また触れた者との接触感染で敵味方関係なく巨大カタツムリにし、身体能力を著しく低下させた。
ナルシソ・アナスイ/ダイバー・ダウン
スタンド名 | ダイバー・ダウン | ||||
本体 | ナルシソ・アナスイ | ||||
タイプ | 近距離パワー型 | ||||
破壊力 | A | スピード | A | 射程 | E |
持続力 | C | 精密機動性 | B | 成長性 | B |
ウェザーと共にエンポリオの秘密の部屋に滞在している猟奇殺人鬼の男囚。罪状は殺人で刑期は12年。囚人番号:MA28050
幼い頃から何でも分解せずにはいられない性分の持ち主。恋人の浮気現場を目撃し、恋人と浮気相手をバラバラに「分解」した罪でG.D.st刑務所に収監されていた。普段はウェザーが抑え付けていないと何をしでかすかわからない冷酷な殺人鬼であるが、徐倫に対して恋心を抱いており彼女を守るために協力する。
性格はエンポリオにも「他人のために何かするような性格では無い」と言われ、他人に興味を示さなかったが、徐倫に恋心を抱いて以降、仲間への想いやプッチ神父への敵対心を強めていき、性格もお調子者に変貌していった。
ちなみに、初登場の時点では女性設定で、どこからどう見ても女性だったが、特別懲罰房等にいる徐倫を救うべく登場した時には男性キャラクターに変貌している。元々は徐倫に同性愛的な恋愛感情を抱く予定だったとの事でその設定による影響となっている。
スタンド:ダイバー・ダウンは人体や物体の中に潜り込み、内部から操り、時には内部構造を組み替えるスタンド。内部に自らの力を篭もらせ、解放して攻撃することも出来、内側からの破壊だけでなく、手足や指などを負傷した者の体内に入って欠損部位を補ったり、潜り込んだ者の代わりにダメージを引き受けたりといった広い使い道を持つ。
空条 承太郎/スタープラチナ(星の白金)
スタンド名 | スタープラチナ | ||||
本体 | 空条承太郎 | ||||
タイプ | 近距離パワー型 | ||||
破壊力 | A | スピード | A | 射程 | C |
持続力 | A | 精密機動性 | A | 成長性 | C |
徐倫の父にして第3部の主人公。第三部『スターダストクルセイダース』以降『ジョジョ』シリーズに何らかの形で登場/携わっている。40歳。
職業は海洋冒険家だが、その裏でスタンド関係の事件や調査等に当たっており多忙な人生を送っている。またDIOとの因縁もあり、妻や娘を巻き込みたくない気持ち故に疎遠になっており徐倫のグレる要因や、結局裏目に出て家族を巻き込む事になる。なお、家庭を顧みなかった結果、物語開始時点でアメリカ人の妻とは離婚済みである。
性格は沈着冷静で、これまでの戦闘経験の豊富さから非常に戦い慣れしており、戦闘においては味方としてとても頼れる人物である。
徐倫が陰謀により囚役させられたことを知り、助けるべくG.D.st刑務所の面会室に入り徐倫を脱獄させようとするが、敵スタンド使いジョンガリ・Aの攻撃から身を挺して徐倫を庇った隙を突かれてプッチにスタンドと記憶のDISCを奪われ仮死状態となる。その際、始めて娘に「ずっとお前を大事に思っていた」と告げた。
記憶と能力が戻り、徐倫たちと共にプッチ神父と戦うが、最終決戦で娘徐倫の体の上に無数のナイフが降り注いだ状態で時を止めてしまい、娘を助けた為プッチ神父を倒すチャンスを逸してしまうなど、過去のとがった性格は収まり、家族を思う気持ちのが強くなっている。
スタンド:スタープラチナは時を止める能力を持ち、スタンド自体の能力も相まって「最強のスタンド」の一角を担く。第四部『ダイヤモンドは砕けない』時には2秒程度まで時間停止できる時間が減少していたが、第六部『ストーンオーシャン』では全盛期の5秒まで時間停止出来る時間が復活している。
チャートの成長性:Cは、成長性完成という意味でこれ以上は成長しない模様。
第六部『ストーンオーシャン』:G.D.st刑務所の収監者
フロリダ州立グリーン・ドルフィン・ストリート重警備刑務所に収監されている男子囚708名、女子囚523名の内、「矢」の力やプッチ神父のDISKによりスタンド能力に目覚めた9名の収監者。詳細な説明は次ページへ進んで頂くかこちらから、ご確認ください。
第六部『ストーンオーシャン』:G.D.st刑務所職員
フロリダ州立グリーン・ドルフィン・ストリート重警備刑務所に勤務してる側のスタンド使い達。看守側のスタンド使いは2名と少なめですが、『ストーンオーシャン』のラスボス:エリンコ・プッチもこの分類で紹介していきます。詳細な説明は3Pへ進んで頂くかこちらからご確認ください。
第六部『ストーンオーシャン』:DIOの関係者
DIOの遺骨から生まれた謎の生物とDIOの遺児達。ジョースター家の宿敵であるDIOに関係する総勢5名のキャラクターを紹介していきます。こちらも、詳細な説明は3Pへ進んで頂くかココから、ご確認ください。
第六部『ストーンオーシャン』:スタンド能力を持たない主要人物
スタンド能力を持ち合わせていないものの、物語の核心に携わるキャラクターを解説していきます。こちらもキャラクター数が多いので4P目で紹介しておりますので、下部から飛んで頂くか、こちらからご確認ください。
第六部『ストーンオーシャン』に登場するスタンド一覧
個別キャラクター達の紹介はさておき、第六部『ストーンオーシャン』に登場するスタンドを一気に確認したい!という場合には一覧表を作成しているので、こちらからご確認ください!
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