M.O.M.分類「危険度:XXXXX」の魔法生物
魔法省の魔法生物規制管理部では『魔法使い殺しとして知られる。訓練することも飼いならすことも出来ない』という危険度に分類されている魔法生物(動物、存在、霊魂の3種の総称)。全20種が登録されていますが、ここでは『ハリー・ポッター』シリーズと『ファンタスティック・ビースト』で登場する5種を紹介していきます。
M.O.M.分類「危険度:XXXXX」の魔法生物
アクロマンチュラ:Acromantula
巨大なクモ。目は8つあり、どれも黒目。足は濃い毛に覆われておりほぼタランチュラと似た様相をしている。サイズ感としては最大で小ぶりのゾウほど(18フィート)まで成長し、牙には毒を有している。人間と同程度の知能を有しており人語での会話が可能。
『魔法使い殺しとして知られる。訓練することも飼いならすことも出来ない』という危険度に分類されている魔法生物だが、ルビウス・ハグリッドは学生時代ある旅人からアクロマンチュラの卵を譲り受け、孵化させ物置で隠れて飼っていたりと、初っ端から分類に異を唱える存在。その後、ハグリッドの飼っていたアクロマンチュラであるアラゴグは禁じられた森に放たれ、子孫を増やしコントロールが効かない状況になっている。
バジリスク:Basilisk
バジリスクは視線を合わせたものを即死させる事が出来る大蛇。少なくとも何百年も生きる。頭に王冠のように見える白い斑点があり、皮膚には呪文をそらすことができる能力が備わっている。ヒキガエルの下でニワトリの卵を孵化させることでバジリスクが産まれるらしいが、なぜそうなるかは不明。腐食性の牙を持ち、バジリスクの毒を解毒できるのは不死鳥の涙のみである。
バジリスクよりも危険な生物はいないとされており、危険度XXXXXではあるが、パーセルマウス(蛇語会話者)であれば、ある程度の制御は可能になる場合がある。実際にトム・リドル(別名ヴォルデモート卿)はサラザール・スリザリンのバジリスクに命令している。
ドラゴン:Dragon
言わずと知れた魔法生物であり、巨大な翼を持ち、炎を吐く爬虫類。
世界各地に生息しており、生息地によりハンガリー・ホーンテイル種やウェールズ・グリーン種/チャイニーズ・ファイアボール種などの種族に分かれ分類されている。こちらの魔法生物も魔法使い殺しとして知られる。訓練することも飼いならすことも出来ない』という危険度に分類されているが、作中ではグリンゴッツ魔法銀行の金庫を守っていたり、三大魔法学校対抗戦で利用したり、ハグリッドのペットだったりと、飼いならせまくりである。
ヌンドゥ:Oviraptor
ヌンドゥは巨大で危険な豹に似た魔法生物。
音も立てずに背後に回り込み、吐く息は有毒であり威力は村民ごと村を消滅させるほどの劇毒。熟練した魔法使いが100人以上で束になってかからなければ制圧出来ず、世界でもっとも危険な魔法生物の一角。
狼人間:Werewolf
完全な満月の出現により凶暴なオオカミに変貌してしまうライカンスロープ(lycanthrope)としても知られる人間。
魔法生物に分類されているが、厳密には病気でありトリカプト系脱狼薬で変身後も理性を保つ事が出来る。
狼人間への変身の時期はアンコントローラブルであり、一度変身すると自分の親友でさえ殺してしまいかねない凶暴性を持ち理性的では無くなるが、変身が解ける時には狼変身時の記憶が残っており非常に厄介な存在。『ハリー・ポッター』に登場するリーマス・ジョン・ルーピン教授がそれに当たる。
M.O.M.分類「危険度:????」分類されていない魔法生物
『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』(2018)以降に初登場した魔法生物の多くは『幻の動物とその生息地』より後の登場になるので分類が無くM.O.M.のランクでは“????”となっております。コチラに属するのは16種。一部の魔法生物は劇中では言及されるだけで登場しませんので、ここでは『ハリー・ポッター』シリーズと『ファンタスティック・ビースト』で登場する12種を紹介していきます。
ズーウー:Zouwu
ゾウ並みに巨大なネコ科の動物で、たてがみに虎柄の体。フリルの様なものが付いた7色の尻尾を持つ。中国原産と言われており強力な膂力を持つと共に、1日に1,000マイル(約1,600キロメートル)も移動することが出来るスタミナとスピードを兼ね備える怪物。
劇中でフランスのパリでサーカスから脱走したズーウーと遭遇したニュート・スキャマンダーは、魔法のスーツケースにズーウーを入れることに成功している。M.O.M.分類では未分類だが、能力の高さから極めて高いランクだと想定される。
スウーピング・イーヴル:Swooping Evil
青と緑の翼を持つ魔法生物であり、蛇と巨大な蝶の中間のような外見をしている。空を飛ばない時はトゲがついた翼を丸め、緑色の繭のような状態になりニュート・スキャマンダーはスーツケースの中でスウーピング・イーヴルを1匹飼育している。
スウーピング・イーヴルは人の脳を捕食するため、極めて危険であり、皮膚は一部の呪文を跳ね返すという危険生物である。スウーピング・イーヴルが分泌する毒は、希釈して使えば悪い記憶を消す薬になる。
マタゴ:Matagot
大きな目をした無毛のネコであるスフィンクスに似た姿をした黒猫の使い魔。
フランス魔法省で単純労働に使われており、怒らせると恐ろしい姿に変わり、攻撃をしてくる。群れで活動をしており怒らせると非常に攻撃的になるがズーウーに挑んだ際は圧倒的力に一掃される。
まね妖怪 / ボガート:Boggart
不生不死かつ非存在の形態模写妖怪であり、観た人が一番怖いと思うものに自在に姿を変える(変える事がが出来る)ので、実際の姿は誰にも分からない。
ルークロッタ:Leucrotta
トナカイに似てた魔法生物。トナカイに比較し角が多く、体躯はがっしりとしている。口も大きく口の中は洞穴の様に広い。
作中ではニュートの住居の地下室で保護/飼育されている。
天馬:Winged Horse
世界中に生息し、アブラクサンやイーソナン、グレニアン、セストラルといったさまざまな亜種が存在する魔法生物。天馬の持ち主は、魔法の存在をマグルから隠すため、定期的に目くらまし呪文をかけることを義務付けられている。
アルバス・ダンブルドアの葬儀への移動にも使われたり、ボーバトン魔法アカデミーの校長、オリンペ・マクシームはアブラクサンを何頭かを所有しているなど、移動手段/ペットとしてある程度普及していると思われる。
ファイアドレイク:Firedrake
摩訶不思議サーカスで登場した小さなドラゴンのような魔法動物。ドラゴンとは種族が異なる。
空を飛び、口から火を吐く事は出来ないが、尻尾から火花を散らす。劇中では、クリーデンスによって開放されサーカスのテントに火をつける。
チュパカブラ:Chupacabra
6本足で針を持つ吸血動物。鋭い歯もあり、顔からとげが生えている青い肌のトカゲの様な動物である。
ゲラート・グリンデルバルドはチュパカブラをアントニオという名前を付けペットとして飼育している。
鬼:oni
日本原産の魔法生物。小鬼であるゴブリンとは全く違う種族と思われる。
イボイノシシのような牙を持ち、イメージ的には一般的に想像されるオークに近い姿をしている。日本の妖怪同士、河童の棲む浴槽のすぐ後ろに鎮座しており、画像の模様は化粧だと考えられる。
小鬼/ゴブリン:Goblin
魔法界に存在する非常に知能に優れた小柄な亜人類。長い指と足が特徴であり、ゴブリン語と呼ばれる独自の言語を用いる。また、独自の魔法を有しており杖なしでも力を発揮するなど非常に優れた種族である。
銀の加工にかけては有名である。魔法界の貨幣も鋳造し、金と経済に関する能力から魔法界の経済をコントールしておりグリンゴッツ魔法銀行も運営している。良くRPGや漫画で描かれる雑魚キャラとしてのゴブリンとはイメージが異なる。
屋敷しもべ妖精:House-elf
主人に対して非常に献身かつ忠誠心の強い魔法生物であり、豪邸などに住む裕福で由緒正しい魔法使いや魔女の家庭に仕える。杖を必要としない独自の魔術を備えており、小さな体にも関わらず極めて強力。妖精というよりは見た目が妖怪に近しく、みすぼらしい。
主人より解放されない限り、言うことに必ず従わなければいけず、屋敷しもべ妖精は主人から服を貰う事ではじめて解放され自由の身となる。『ハリー・ポッター』シリーズではマルフォイ家から自由の身になったドビー(Dobby)などが登場している。
吸魂鬼 / ディメンター:Dementor
闇の魔法生物であり、世界で最もおぞましい生き物。人間の幸福を餌にし、近くにいる人に絶望と憂鬱をもたらし、人間の魂を奪う事が出来る。また、吸収する人間(餌)を提供しない限り誰にも従わない。
元々、魔法省はディメンターを牢獄アズカバンの看守として使っていたが、ヴォルデモート卿が魔法省の実権を握ると、ヴォルデモートに付き従うようになる。”エクスペクト・パトローナム”で防衛が可能だがディメンターをを破壊することは不可能である。
全105種:魔法生物一覧
これまでの『ハリー・ポッター』シリーズと『ファンタスティック・ビースト』の劇中で登場した魔法生物を含む、全105種の魔法生物の一覧はこちらから。
M.O.M.分類から、原産地。また主な特徴まで網羅しています!
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